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AGA都市伝説「タバコやお酒で薄毛が進行する」って本当?

Alexas_Fotos / Pixabay

近年では薄毛に悩む人が、男女問わず日本国内で約4,270万人以上いると調査結果でわかりました。その中でも日本人成人男性の3人に1人は、男性型脱毛症(AGA)であるといわれています。

するとこういった解明を昔から言われていた、いわば都市伝説といわれているようなこともAGAの原因なのではないか?と疑問に思ってしまいがちです。例えば「ワカメを食べれば薄毛に効果的」であるとか、「筋トレはAGAになりやすい」など、嘘の中に真実も混ざっているので見極めが非常に難しくなっています。

今回はAGA都市伝説の中にも言われている「タバコやお酒で薄毛が進行する」のかどうかを確認してみましょう。

「タバコやお酒で薄毛が進行する」のか注目してみる

さて、この問題を解明していく前に、薄毛について確認していきましょう。男性の場合、薄毛の原因のほとんどはAGAと言えますが、薄毛と一口にいっても原因が様々です。薄毛になるのは、男性ホルモンが関係しているAGAをはじめ、頭皮の血行がわるくなってしまたり自己免疫力が関係しているものがあったりと、様々です。

このAGAの原因としては、主に男性ホルモンが体内で変化した酵素の働きにあると解明されてきました。この酵素の働きによって、髪の毛に必要な栄養が全体に行き渡らなくなってしまい、頭頂部や額の生え際などの髪の毛が徐々に薄くなっていき、最終的にはほとんど髪の毛が成長する前に抜け落ちていってしまうといったことが起こってきます。

またAGAとの因果関係があるものとしては、栄養不足や頭皮環境、毛細血管の血管収縮や血液の循環などです。しかしこれらは直接的な原因というよりは、間接的な原因となってくるものと考えられます。AGAになりやすい体質でない人は、いくら栄養不足になっても、頭皮の環境が悪くても髪の毛が薄くなるということはないからです。

ではどういったところがタバコやお酒がAGAや薄毛と関係しているのか、チェックする必要があります。

【タバコ】ニコチンは血管を収縮させ、髪の毛に栄養が届かなくなる

タバコに含まれる三大有害物質としても知られるニコチンの中には、血管を収縮させる作用があると言われています。そもそもこの「ニコチン」は、幻覚剤であるLSDなど非天然型の化合物も含まれる「アルカロイド」の一種です。神経毒性の強い猛毒でもありますので、化学物質としては毒物に指定されています。

この作用によって血管が収縮すると、血行が悪くなってしまい、髪に栄養が行き届かなくなります。そのため毛髪が発育不全を起こしやすいということです。

またタバコの三大有害物質のうちの一つである「一酸化炭素」は、酸素を運ぶ機能を阻害し、酸素不足を引き起こします。髪の毛に大切なのは細胞を作るために必要な栄養の他にも、身体に取り入れた食物を熱エネルギーに変える際に、それを助ける働きをする酸素も必要です。

【タバコ】有害物質を排除しようと栄養が消費されるから薄毛になりやすくなる

喫煙によってニコチンなどの有害物質が多量に体内に送り込まれ、それを攻撃するために多量の「活性酸素」が発生します。その活性酸素と戦うために消費されるのが「ビタミンC」等です。

体内に入ってきた有害物質を代謝して無害化するための酵素が分泌されるのですが、ビタミンCは活性酸素種を消去して、からだの酸化を防ぐ働きを持つと言われています。タバコによって取り込まれた大量の有害物質を排出しようと、大量の活性酸素が生成され、結果的に多量のビタミンが失われることになるとか。

そのため消費されるビタミンCは相当量で、タバコ1本で約25mgと、およそレモン1個分以上です。1箱吸う人でもおよそレモン24個分のビタミンCが消費されてしまいます。

ビタミンCは活性酸素を抑えることから老化と密接した関係性が確認されています。地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの研究によれば、ビタミンCを不足した状態にしたマウスと健康なマウスの寿命を比べた所、ビタミンCが不足したマウスは健康なマウスよりも1/4の期間しか生きられなかったと言われています。

私たちは、老化とビタミンCの関係を調べるため、ビタミンCを作れない遺伝子破壊マウスを体内のビタミンCが不足した状態にして、長期間飼育、観察しました。その結果、普通のマウスの平均寿命(半数が死亡する齢)が24ヶ月だったのに対して、ビタミンCが不足したマウスの平均寿命は6ヶ月と約1/4に短縮していました。死亡したマウスを調べてみても、がんや炎症などの明らかな病気は起きておらず、体重の減少や臓器の萎縮といった老衰のような状態で死亡していました。また、私たちは、ビタミンCが不足すると色々な老化関連疾患になりやすいことを明らかにしてきました。

地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター / 研究トピックス ビタミンCが足りないと老化が進む!?

ビタミンCは、頭皮や血管を丈夫にする働きがあるといわれており、細胞の新陳代謝に必要なビタミンB群や、血行促進に欠かせないビタミンEも消費されることがわかっています。

しかし、血行促進や血管を丈夫にするとされる必要な栄養素「ビタミン」も、頭皮や髪の毛の細胞に直接作用するわけではありません。もちろん、必要な栄養分がなくなってしまうのは、頭皮や髪の毛だけではなく体全体にかかわってくることです。

AGAのような男性ホルモンが原因の病気であれば関係はありませんが、血行不良による薄毛であった場合は、たばこの本数を減らしてみたり、禁煙してみたりするのも効果的かもしれません。

【タバコ】悪玉コレステロールが増えて抜け毛が増加する

まずコレステロールは、血液中に流れ込むとたんぱく質と結合して「リポたんぱく質」という物質になります。リポたんぱく質には、LDLコレステロール(低比重リポたんぱく質)とHDLコレステロール(高比重リポたんぱく質)など、いくつかの種類があります。LDLは肝臓で作られたコレステロールを全身に運び、HDLは余ったコレステロールを回収する役割がありますといわれれているのです。

しかし喫煙によって体内のLDL(悪玉)コレステロールが体内で増加してしまい、体内にあるコレステロールは普段より増えると、血管を傷めたり血液がドロドロになったりしやすく、それにより血流が悪くなる恐れがあります。

コレステロールは、善玉も悪玉もどちらも体内に一定量必要な物質です。「悪玉」のLDLコレステロールは、肝臓から全身の細胞にコレステロールを届ける役割を果たしており、「善玉」のHDLコレステロールは、血管にある余分なコレステロールを肝臓に戻す「回収係」の役割を持っています。

しかしこのバランスが崩れ、血液の中に過剰な悪玉コレステロールがあった場合、動脈の壁に次々と入り込み動脈硬化を引き起こしてしまうのです。また、悪玉コレステロールの増加は動脈硬化のリスクを高める要因でもあり、動脈硬化が進行して血管内が狭くなると血行不良の状態になって、髪や頭皮に十分な栄養を送れなくなる可能性があります。

【お酒】大量飲酒は薄毛を引き起こす可能性はある

たばこと同様、アルコールを体内に取り込むと、有害物質として「アセトアルデヒド」が含まれており、アセトアルデビドはAGAの原因ともいわれているジヒドロテストステロンを増加させてしまうことがわかっています。

有害物質の「アセトアルデヒド」は肝臓で分解されますが、それでも分解しきれなかったアセトアルデヒドは体内に残り、血液に残って循環してしまう「二日酔い」になっていまいます。またアルコールを摂取することで、肝臓がアルコールを分解するのに手いっぱいになってしまい、肝臓で作られる髪の毛の主成分でもあるたんぱく質が生成されなくなってしまうのです。

アルコールを大量に摂取してしまうと、薄毛になると言われる理由の大きくはアセトアルデヒドがAGAの原因と言われているジヒドロテストステロンを増加させてしまうことでしょう。

ただしこれは大量に摂取した場合であり、またAGAはジヒドロテストステロンがレセプターと結びつくことで、成長期の髪の毛に脱毛指令を出してしまうことが原因と言われています。ジヒドロテストステロンが増えても、レセプターと結びつかなければAGAになる確率は低いです。

酒は百薬の長とも言われているように、適量であればストレス解消やHDL(善玉)コレステロールの増加といった嬉しい効果も見込めます。

まとめ

髪の毛の生成には毛母細胞の分裂が必要なのですが、活性酸素により活動が低下することで髪の毛を生み出す力を無くしてしまうことになりかねません。

まず、栄養不足や頭皮環境については、特にビタミンCなどのビタミン不足により、ただでさえ髪の毛の成長が妨げられている状態になっているのにも関わらず、さらに髪の毛への栄養が減ってしまうということになります。

ビタミンCなどの栄養素は、特に皮膚の再生の役割を担っているので、髪の毛の再生などにも関係があります。毛細血管の収縮や血液の循環が悪いと、血液と一緒に大事な栄養素が髪の毛へ運ばれず、栄養不足に陥ってしまうのです。

特にタバコを吸っている人は、ニコチンを摂取することによって、ドーパミンと呼ばれる脳内の快感物質が出てきます。このドーパミンは安息効果をもたらす一方で、ビタミンCなどを排出することにより、より多くのビタミンの摂取が必要になってきます。またタバコを吸うことによって、毛細血管が収縮することになりますから、特にAGAの人は禁煙をするということが、薄毛の進行を予防する上で大事になってきます。また、お酒についても、あまりにも大量に摂取すると、血管が収縮したり、睡眠や生活習慣が乱れてしまうことになりますから、薄毛の予防を考えるのであれば、大量の飲酒は避けるようにするということが大事になってきます。

このように、AGAの原因は酵素の働きという面が大きいといえるでしょう。しかしそれだけではなく、日常生活での行動により大きく関係が出てくるということが言えます。

現在は、AGAを改善させる薬を服用することになったので、AGAの主な原因である酵素の働きを抑制させることができます。しかしながら、AGA治療薬を服用するというだけでは抜け毛を予防することはできても、発毛を促進させるということに関しては、AGA治療薬を服用するというだけでは弱い場合があります。

禁煙や飲酒を適量に保つなどの生活習慣の改善を行うことによって、単純に薄毛の進行を予防するということだけに限らず、発毛を促進させることができるようになる可能性が出てきます。

また禁煙や飲酒の問題だけではなく、健康な身体作りは良質な生活を過ごせるうえで基本になってくるでしょう。運動の習慣を身につけたり、食生活においてもビタミンをなるべく多く摂取するように工夫したりすることが大切です。これにより血液の流れが改善されていったり、頭皮環境が改善されることによって、髪の毛の成長を促すことができるようになります。もしも、これからAGAの治療を行っている病院やクリニックを探しているのであれば、単に薬を処方するだけの医療機関ではなく、生活習慣についてもしっかりとアドバイスしてくれるような、AGA専門の病院やクリニックに通院するということが大事になってくると考えられます。



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斎藤 裕
斎藤 裕
AGA-DASH編集部ライター。26歳を過ぎて薄毛が気になり10年近く髪の悩みで試行錯誤した経験を元に記事を執筆しています。