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ミノキシジル(内服薬/外用薬)の発毛効果と気になる副作用とは

薄毛に悩む男性
ミノキシジルの効果と副作用

AGA治療薬の中でも発毛が期待できる「ミノキシジル」に関しての効果や副作用を紹介していきます。また、AGA治療においてミノキシジルは薬を飲む「内服薬」と頭皮に散布する「外用薬」の2種類があり、それぞれの効果や副作用も比較しながら説明をしていきたいと思います。

ミノキシジルは2種類

AGA治療に用いる「ミノキシジル」には大きく分けて2種類の薬があります。それぞれどんな物なのかを紹介していきたいと思います。

ミノキシジル 外用薬タイプ

ミノキシジル外用薬(ロゲイン)
ファイザー社/ロゲイン

日本皮膚科学会によって策定された「男性型脱毛症診療ガイドライン」において、プロペシア(フィナステリド)と同様に推奨度の最も高いAに分類されているAGA治療薬です。
ミノキシジル(外用薬)は、液状のミノキシジルを頭皮に散布して頭皮から直接毛根に有効成であるミノキシジルを届ける経皮吸収タイプの薬になります。

「ミノキシジル」は血管を拡張させる作用があるため、高血圧の治療薬として用いられてきました。薬の副作用として、体毛が濃くなる、太くなるなどの発毛症状が報告されたことから発毛剤として注目されるようになります。

1980年代に、アメリカのFDA(食品医薬品局)に発毛治療薬としてミノキシジルを主成分とする「ロゲイン」が認められました。それを受け、外用薬タイプのミノキシジル「ロゲイン」はアメリカで発売し、日本では厚生労働省で唯一「発毛」できる育毛剤として、1999年に大正製薬から「リアップ」が販売されました。「リアップ」はAGAクリニックにだけでなく、薬局などでも入手することが可能です。

また、2018年8月5日にアンファー株式会社から19年ぶりに新しいミノキシジルを配合した発毛剤としてスカルプD メディカルミノキ5が発売され、日本では「リアップ」「スカルプD メディカルミノキ5」の2種類が販売されていることになります。(詳細:スカルプD メディカルミノキ5

そもそもリアップが発毛剤の市場で20年以上長く独占的な地位を占めてきたのは、主要成分「ミノキシジル」を使用する特許などを取得していたためです。1999年6月に発売されたリアップには、製剤化する技術など複数の特許が絡んでいるため、すぐには他の商品の販売はできないようになっていました。

しかし、2018年にはそれらの特許が切れ、市販後調査(PMS)と呼ばれる安全性の確認期間も終了しています。その結果、リアップの後続として「スカルプD メディカルミノキ5」や「リグロEX5」、「ミノアップ」など、ミノキシジル配合の商品が続々登場しました。

ミノキシジル 内服薬タイプ

ミノキシジル内服薬(ミノキシジルタブレット)
EAファーマ株式会社/ノキシジル

海外では発毛薬として「ロニテン」「ミノキシジルタブレット」「ノキシジルタブレット」という名称でミノキシジル内服薬が流通していますが、日本国内では厚生労働省の許可は下りていません。

非常に高い発毛効果が期待されており、最近ではAGA治療を専門で行っているクリックや病院ではおよそ90%以上が処方しているプロペシア(フィナステリド)に次ぐ定番薬となりつつあります。 

ミノキシジルの有効成分を錠剤にして服用することで、胃腸で薬を吸収して血管を経由して毛根に有効成分であるミノキシジルを届ける経口吸収タイプの薬です。リアップの様な液状のミノキシジルを飲む訳ではありません。

ミノキシジル内服薬と外用薬の違いを比較

ミノキシジルには「内服薬」と「外用薬」の2種類があることを把握した上で、それぞれにどんな効果、そして副作用があるかなどを詳しく説明をしていきたいと思います。

ミノキシジル(外用薬)の概要情報

商品名(日本)ミノキシジル
英語表記Minoxidil
開発会社ファルマシア・アップジョン社
(現在:ファイザー社)
男性型脱毛症診療ガイドライン評価A判定
服用方法1日1回塗布
作用機序壮年性脱毛症における発毛、育毛、脱毛の進行予防
厚生労働省承認日1999年2月(外用薬)
FDAの許可の有無
半減期(成人)※14時間
化学式C9H15N5O
代謝肝臓
添付文書ミノキシジル PDF

※1 「半減期」:物質やその能力や機能、濃度などが、代謝などの化学的な反応などによって半減するまでに要する時間を指す。

ミノキシジル(外用薬)の効果

発毛・育毛を促す効果。日本皮膚科医学会の男性型脱毛症ガイドラインで推奨度A評価。

CQ3:ミノキシジル外用は有用か?

推奨度:A
推奨文:ミノキシジル外用を行うよう強く勧める(男性型脱毛症:5%ミノキシジル,女性型脱毛症:1% ミノキシジル)

解説:<中略>国内では,1%,および 5%ミノキシジル液を用いた,300 名の男性被験者を対象とした観察期間 24 週までのランダム化比較試験が行われ54),脱毛部 1 cm2 内の非軟毛数のベースラインからの増加は,1%ミノキシジル群が平均 21.2 本,5%ミノキシジル群が平均 26.4 本と,5%ミノキシジル使用群で有意(p=0.02)に増加した.

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

また、「プロペシア(フィナステリド)」や「ザガーロ(デュタステリド)」とは異なり、女性型男性型脱毛症にも効果的な治療法であると判明しています。

次いで女性型脱毛症に関しては,1%,2%,および 5%ミノキシジルを用いた8件のランダム化比較試験を解析した,1,242名の女性被験者を対象とした観察期間24~32週のシステマティック・レビューにおいて,ミノキシジルの有効性が明らかになった.

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

ミノキシジル(外用薬)の副作用

リアップX5臨床試験において発現率8.0%で副作用が認められています。主な症状としては以下があげられます。

リアップX5の副作用発現率8.0%(主な副作用・・・湿疹2.0%、毛のう炎2.0%、接触皮膚炎2.0%)n=50

大正製薬/リアップX5プラスの発毛効果データ

・過敏症:頭皮の発疹、発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ
・循環器:胸の痛み、心拍が速くなる
・その他:原因不明の急激な体重増加、手足のむくみ

ミノキシジル(外用薬)は女性型脱毛症にも効果的だと男性型脱毛症ガイドラインでも記載されていますが、「リアップX5」では女性への推奨されていません。

プロペシア(フィナステリド)」や「ザガーロ(デュタステリド)」のように、女性や子どもが服用すると体に悪影響を及ぼす危険性があるわけではなく、十分な臨床試験を経て安全性が確認されていないからです。

次の人は使用しないでください。
1 本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人。
2 女性。本剤は日本人女性における安全性が確認されていない<中略>
3 未成年者(20歳未満)。国内での使用経験がありません。
4 壮年性脱毛症以外の脱毛症(例えば、円形脱毛症、甲状腺疾患による脱毛等)の人、あるいは原因のわからない脱毛症の人。本剤は壮年性脱毛症でのみ有効です。
5 脱毛が急激であったり、髪が斑状に抜けている人。壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性が高い。

大正製薬/リアップX5プラス説明書

また、ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬として用いられています。血管を拡張させる作用があるため「リアップX5」でも、高血圧の人や心臓や腎臓に障害がある人は、医師や薬剤師に相談するよう促しています。

次の人は使用前に医師又は薬剤師に相談してください。
1 今までに薬や化粧品などによりアレルギー症状<中略>
2 高血圧の人、低血圧の人。本剤は血圧に影響を及ぼす可能性が考えられます。
3 心臓又は腎臓に障害のある人。本剤は心臓や腎臓に影響を及ぼす可能性が考えられます。
4 むくみのある人。むくみを増強させる可能性が考えられます。
5 家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない人。<中略>
6 高齢者(65歳以上)。一般に高齢者では好ましくない症状が発現しやすくなります。
7 次の診断を受けている人。甲状腺機能障害(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症)。甲状腺疾患による脱毛の可能性があります。

大正製薬/リアップX5プラス説明書

副作用の中でも特に患部である頭皮のかぶれ、発疹、かゆみの症状が出る方が比較的多いようですが、使用を一時停止することで深刻化することなく症状が沈静化する為、頭皮の違和感を感じたら迷わず一度使用を中止しましょう。更に詳しいAGA治療薬の副作用とリスクの詳細はこちら

ミノキシジル(内服薬)の概要情報

商品名(日本)ミノキシジル
英語表記Minoxidil
開発会社ファルマシア・アップジョン社
(現在:ファイザー社)
男性型脱毛症診療ガイドライン評価D判定
服用方法1日1回服用
作用機序壮年性脱毛症における発毛、育毛、脱毛の進行予防
厚生労働省承認日未承認
FDAの許可の有無未承認
半減期(成人)※124時間
化学式C9H15N5O
代謝肝臓
添付文書ミノキシジル PDF

ミノキシジル(内服薬)の効果

タブレットタイプのミノキシジルは、もともと高血圧の降圧剤として服用されており、血管を拡張する作用があります。その効果が頭皮の毛細血管を拡張させ、酸素や栄養を届けるのです。

合わせて毛乳頭細胞を活性化させる効果もあります。毛乳頭細胞は毛母細胞という髪の元になる細胞に、成長を促すシグナルを出すのが役割です。ちなみに「AGAの原因と仕組み」でも説明していますが、AGAが発症するとこの毛乳頭細胞が髪の毛へ早く脱毛するように指示を出してしまいます。

日本皮膚科医学会の男性型脱毛症ガイドラインでは、十分な臨床試験が行われていない為、推奨度は最低のD評価です。

CQ14:ミノキシジルの内服は有用か?
推奨度:D
推薦文:ミノキシジルの内服を行うべきではない.

解説:ミノキシジル内服の有用性に関して臨床試験は実施されていない.ミノキシジルは降圧剤として開発されたが本邦では 認可されていない.また,男性型脱毛症に対する治療薬としても認可されている国はない.

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

ミノキシジル(内服薬)の副作用

海外の医療機関の臨床試験において下記の様な副作用が確認されています。

・皮膚:多毛症
・循環器:胸痛,心拍数増加,動悸,息切れ,呼吸困難,うっ血性心不全
・その他:原因不明の急激な体重増加、手足のむくみ

多毛症以外のミノキシジル内服薬の副作用の報告は少なく,内服用製剤の添付文書中の市販後調査欄に,胸痛,心拍数増加,動悸,息切れ,呼吸困難,うっ血性心不全,むくみや体重増加などの重大な心血管系障害が生じるとの記載がある.

男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

元々は高血圧の経口薬(血管を拡げて血圧を下げる作用の薬)として開発した薬でもある為、血圧に影響を及ぼす可能性があります。外用薬以上に内服薬は薬の効果が出やすいので、血圧の持病をお持ちの方や、血圧関係の薬を常時飲んでいる方は必ず服用前に医師に相談してください。また、服用中に異変があった場合には直ぐに医師に相談しましょう。

さらに、服用すると髪だけでなく体毛の「多毛症」が現れるケースも多いので、女性が服用する際には注意が必要です。副作用を鑑みると取り扱いに注意がいる薬であることに間違いはありません。なお、AGA治療のパイオニアであるDクリニック(ヘアメディカル)では10年以上このミノキシジル内服薬を処方していますが、医療事故につながったケースはありません。それを鑑みれば、医師の管理の元で指示通りに服用をしていればそこまで不安を感じることは無いでしょう。更に詳しいAGA治療薬の副作用とリスクの詳細はこちら
 

ミノキシジル内服薬と外用薬どちらを選ぶべき?

基本的にはAGAクリニックでカウンセリングや医師の診察のもと、最適なタイプのミノキシジルを処方してもらうことが一番です。しかし、何れかの治療法を選択しなければならない場合は以下の2点が重要な比較軸になりますので、参考にしてみてください。

発毛効果を比較

臨床試験や治験での正確な比較データはありませんが、現状のAGAクリニックや病院が公開している発毛データを見る限り、ミノキシジル内服薬の方が明らかに発毛効果が高いことが分かります。内服薬は有効成分を経口吸収により血管を経由して毛根に届けることが出来る為、外用薬の皮膚を経由する経皮吸収よりも有効成分のミノキシジルの吸収率が高く、その結果発毛効果が出やすいことが考えられます。

より高い発毛効果を求めてミノキシジルの内服薬か外用薬を選ぶのであれば内服薬を選びましょう。

安全性を比較

臨床試験や治験のデータが揃っている「外用薬」の方が、内服薬に比べて明らかに安全性が高いことが分かります。なお、内服薬もAGAクリニックの医師の管理の元で処方を受けることでリスク管理が出来ますが、そもそも内服薬は厚生労働省から認可が下りていないという事実もあります。

より治療に安全性を求めてミノキシジルの内服薬か外用薬を選ぶのであれば外用薬を選びましょう。



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